So-net無料ブログ作成
検索選択

おらほがもし100人の村だとへば [200番台]

書籍情報
著者:島澤 諭
出版社:東北文化出版
出版年月日:2009年8月1日
価格:840円(税込み)
ISBN:978-4-924909-07-6

アマゾンにもない本を紹介するのはどうかと思いますが・・・

天下のアマゾンでも、紀伊国屋にもジュンク堂にも検索して出てこない本が、図書館に新刊として入っていました。もちろん、世界がもし100人の村だったらがベースになっていることはすぐに分かると思いますが、その秋田県版です。

人口の男女比(男47人、女53人)や、年齢別の構成(子供17人、大人83人、そのうち働いている人48人、働いていないお年寄り22人、働いていない大人10人、失業中の人3人)などがほのぼのとしたイラストとともに淡々と紹介されています。特別な解説はありません。どうしなきゃいけないなどという話もありません。本当に淡々とデータのみが提示されているだけの本です。

ですが、そのためにかえってその数字の示す意味を考えてしまうところがあります。例えば次の数字を見て、あなたはどのように思うのでしょうか?

・日本酒は1年間に一升瓶で362本、焼酎は一升瓶で314本、ビールは大瓶で320ダース、みんなで飲みます。
(日本酒はほぼ1日1本、ビールもほぼ1日1ダース!?)

・塩を1年間に1世帯で4940g買っています。日本の平均は2600gです。砂糖は1万160g買っています。日本の平均は7310gです。
(ともに全国一の消費量)

・1年間にひとり亡くなり、ひとり生まれます。ひとり秋田村に移り住み、ふたり秋田村を出て行きます。
(つまり、人口は減少している)

・2~3年に1回、結婚式があり、23年にひとり自殺します。
東京村では50年にひとり)

・30年後には人口が70人になり、お年寄りが41人、そのうち75歳以上が27人になります。
(半分以上がお年寄り=65歳以上)

これが過疎の県の実態です。法事などでこの2年何度も実家の秋田に帰りましたが、本当に人がいないし、高齢者しか目につきません。酒の消費量は秋田らしいと思いますが、自殺の数字をこのように見せられると、自殺が多いという秋田の、もう一つの面を見せられたようにも思い、複雑な気分です。

あとがきには、著者が掲載を見送ったデータも書かれています。

・平均気温は11.9℃と5番目に寒いです。快晴の日は1年のうち9日、雨の日175日、雪の日107日と、1年の4分3以上、お日さまを見ることができません。

・秋田村の物価はとても安く、日本の中では3番目の安さです。特に食料品は2番目です。

物価の安さは実際に他所の土地に来ると本当に実感します。なぜこんなに高いのかと。

本当の統計数字を見せられても、数字が大きすぎてピンと来ないものばかりですが、このように身近に数字を持ってくると、とたんにリアリティを感じるものになります。ただ、リアルな過疎の県というのも、そこに暮らす人がいるのだから、なんとも複雑な気分です。

著者は秋田大学の准教授の方ですが、こちらにホームページのリンクをしておきますので、興味のある方はこちらもご覧ください。
タグ:秋田県
nice!(0) 
共通テーマ:

nice! 0

関連リンク